ひと目でピンとくる 伝わる写真の撮り方

ライトスタンドの正しい立て方

はじめに

ライトスタンドってご存知ですか?その名の通りストロボを固定するためのスタンドです。カメラの上にくっつけるタイプのクリップオンストロボを見たことある方は多いかと思いますが、ポーレートや物撮りなどで複数の照明を同時にセットしたり、真正面からだけではなく上下左右など指向性をつけたライティングをする場合にはライトスタンドが必須となります。

そんなライトスタンドですが、正しい立て方というのがあるのです。こんなシンプルな構造のものに正しいも誤りもなさそうですが、実はけっこう重要だったりします。ということで今日は正しいライトスタンドの立て方を紹介します。

ライトスタンドの立て方

これがいわゆるライトスタンドです。足を折りたたんだ状態はこんな感じでほっそりスリムな形態です。このスタンドの立て方って意識したことがありますか?普段は特に何も意識することなく、何気なく足を開いてスタンドとして使っているのではないかと思います。でも、スタンドの立て方一つ見ただけでライティングに慣れた人なのかビギナーなのかを見分けることができるものなのです。

ビギナーの方に多いのがこの立て方です。足部分の固定ねじを緩め、足をグイッと開くわけですが、どこまで開いていいかわからなくなって、スタンドが最も高くなるこの位置まで広げてしまうパターンです。センターポールがかなり上に位置しているのがわかると思います。しかしこれは危険は開き方なのです。

こちらが安定した開き方です。センターポールが地面スレスレまで下がっているのが見て取れると思います。一見するとセンターポールの位置が下ることによって、ストロボ灯体の最高位置が下がるとネガティブに捉えられることがあるかもしれませんが、それよりも何よりも重要なことがあるのです。

一つ前の写真のようにセンターポールが高い場所でセットしたとします。足固定ねじがゆるんだ状態でスタンドの上に灯体をつけてしまうと、灯体の重みでセンターポールが一気に下までガコンと落ちてきてしまう可能性があるのです。まっすぐ垂直に落ちてくるのでしょっとした衝撃はあるけど、それほど危なくはないと感じるかもしれません。でも照明というのはライト単体で使うことは少ないのです。

これはモノブロックストロボにソフトボックスをつけている写真です。ソフトボックス自体にもそこそこの重量がありますので、この状態でセンターポールがガコンと落ちてしまうと、ソフトボックスの重量で前方に倒れてしまう可能性が高いのです。

このようにストロボが一灯だけ単体で立てている場合はまだいいのですが、実際の撮影現場では複数のストロボを絡み合うように設置していたり、ストロボ周辺にカポックや書き割りなど様々なものが設置されているものです。こういった周辺物にライトスタンドが倒れ込んでしまうことで、最悪の場合はドミノのように周辺のものを巻き込んで倒してしまうこともあります。

まとめ

撮影現場で最も避けなければならないことは、予定どおりの画が撮れないことではなく、はたまた機材が壊れることでもありません。現場で最悪の事態、それは怪我や負傷が発生することです。仮に撮影が失敗して画が撮れなくても後日撮ればよいですし、機材が壊れてしまっても修理したり買い直せば済みます。でも人の怪我は取り返しのつかないことになりかねません。ちょっとした擦り傷や切り傷は元通りに治るかもしれませんが、モデルさんの顔に痕が残るような傷を負わせてしまった場合、スタッフにしても機材やセットなどの重量物が身体に落ちてきたことで後遺症が残るような怪我をしてしまう可能性だってあるわけです。

実を言うと、撮影現場でライトスタンドや三脚に足をひっかけてしまうことってかなり多いのです。スタンド本体に足をひっかけることがなくてもストロボの電源ケーブルやシンクロケーブルに足をひっかけて、ケーブルを引っ張ってしまうこともけっこうな確率で発生します。そういった時に、スタンドが正しく設置されているだけで転倒のリスクを圧倒的に抑えることができるのです。

たかがスタンドの立て方といった話ではありますが、「されど」です。撮影中は目的の画を撮ることについつい夢中になってしまい、ともすれば安全への配慮が二の次になってしまいがちです。でも怪我をしてしまっては「目的の画」も「素晴らしい写真」も何もあったものじゃないですから、どんな現場でも安全への気配りだけは忘れないようご留意ください。

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