ひと目でピンとくる 伝わる写真の撮り方

【EC商品写真】商品写真を通してお客様が知りたいこと

はじめに

インターネットで商品を買おうとするお客様は、実物を手にとって確認できないので、写真を見ることによってこれから買おうとするものの確認をします。そのため、ECの商品写真では「お客様が商品購入時に知りたいと思っていること」を表現することを意識しなければなりません。

商品写真を通してお客様が知りたいこと

ECショップでお客様が商品写真を通して「知りたい」と思っていることは大別すると2種類あります。ひとつは「目に見えるもの」、そしてもうひとつは「目に見えないもの」という、この両方を商品写真の中から知ろうとしているのです。この二つの違いを表にまとめると以下のようになります。

目に見えるもの目にみえないもの
目的実物を確認体験価値を確認
具体例形状・サイズ
重さ
色・模様
パッケージ
内容物
所有するとどう感じるか
自分に合っているか
人からどう見られるか

目に見えるもの

「目に見えるもの」とは、すなわち「実物確認」です。例えば服を買うとした場合、サイズはSMLのどれなのか、色は青なのか赤なのか。といった、いわゆるカタログスペックが「目に見えるもの」に該当する情報です。実店舗でお買い物をする場合、こういったカタログスペックは実際に商品を手にとって自分の目で見ることで確認できるものですが、ECではこういった情報はカタログスペック表と写真を見ることでしか確認のしようがありません。ですので、商品写真を用意するときはお客様に正しい形、正しい色、内容物やパッケージの様子などを伝えられる写真を用意する必要があります。

目に見えないもの

前述の実物確認のカタログスペックと違い「目に見えないもの」がどういったものなのかイメージしにくいのではないかと思います。端的に言えば体験価値です。お客様が購入を検討している商品を「実際に買うとどういった気持ちになれるのか」「自分に合っているのか」といったお客様自身が「どう思うのか、どう感じるのか」といった感情面の確認ポイントです。

例えばスニーカーを買おうとしているとします。このスニーカーが自分の足とぴったり合うか、自分の好きな色か?といった点は「目に見えるもの」で実物確認の領域です。

このスニーカーは自分が履いたら似合うだろうか
このスニーカーといつものズボンとの組み合わせは合うだろうか
このスニーカーを履いている自分を友人が見たらどのように思われるだろうか

といった

具体例

具体的な例を見ながらイメージをお伝えします。

今回例としてお店するのはトマトハンバーグ弁当の写真です。なぜ弁当?と思われるかもしれませんが、ちょっと事情をお話します。私が所属している会社では東日本大震災の復興支援事業の一貫として福島県の食材だけを使った弁当を作って、これを東京駅と羽田空港で販売しているのです。この駅弁の掛け紙の写真を私が撮影させていただいたので、その時の撮影写真を例として紹介します。

ちなみに掛け紙用の写真を撮影する際に店頭ポップ用だったりEC販売用だったりと複数バリエーションの写真を撮ったので、そのあたりを実例としてお見せします。

目に見えるもの

弁当全体

まずスペック写真。トマトハンバーグ弁当ですから、メインの「ハンバーグ」が手前に位置するように斜めに配置。そのほか粉吹き芋、パスタ、とうもろこし、漬物、トマトソース、ライスといった内容物が全て判別できるように撮っています。

弁当を買おうとするお客様は、まず「この弁当を買うと自分は何が食べられるんだろう?」と考えますので、内容物を伝えるスペック説明用として撮影したのがこちらの写真。

外装

こちらは弁当パッケージの外観です。店頭ではこの外観のパッケージがずらりと並んでいるので、こういった外観写真を使う場面はあまりありませんが、例えばEコマースなどインターネットで注文して宅配されるような商品の場合、いざ手元に届いて梱包を解いたときの商品外観がこういった外観であるということを伝えることはとても重要です。

真俯瞰

こちらは真俯瞰(真上から撮影)写真です。Instagramなどでよく見る構図です。こちらも用途としては商品スペックの伝達です。先ほどの斜め置き写真と目的は同じですが、あちらはハンバーグを主役にするために手前に配置しましたが、この真俯瞰写真はどの具材もカメラからの距離は同じですので、全ての具材を均等に表現できています。

目に見えないもの

イメージ

これまでの写真から一転、全く違うアプローチで撮影しています。弁当箱からハンバーグだけを取り出して、お皿に移し替えて撮影してみました。このトマトハンバーグ弁当は福島県いわき市在住の有名なシェフが監修しています。実際にレストランを訪れて、ハンバーグを注文したときに、テーブルにサーブされてきた様子をイメージして撮影してみました。シェフによって丁寧に作られたハンバーグがテーブルに届いた直後の、これから食べようというワクワク感を表現してみました。

ご覧頂いたとおり、この写真はお弁当パッケージを撮ったものではなくイメージ写真です。でもお客さんが求めているのは「何が食べられるの?」というカタログスペック的なものにとどまらず「この弁当を食べたらどういった気持ちになれるの?」という体験も求めているものです。そういった要望に「レストランでシェフが作ってくれるようなハンバーグが食べられる」という体験を表現してみたのがこの写真なのです。

まとめ

商品写真を撮影する時の「目に見えるもの」とい「目に見えないもの」の違い、なんとなくイメージできましたでしょうか?端的にまとめると「目に見えるもの」はスペックを表現していて、目に見えないものは体験を表現しています。この両者を1枚の写真で表現することは難しいので、それぞれ別々の写真を用意して、写真を使う場面に応じて使い分けるのをお勧めします。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です