ひと目でピンとくる 伝わる写真の撮り方

盆ざるパプリカの撮影風景

はじめに

前回公開した記事で、食材撮影の器として万能選手の盆ざるを紹介しました。この時期の紹介用に撮影したパプリカ盆ざるの写真の撮影方法を紹介します。

撮影シーン

こちらが撮影現場の風景です。パッと見ただけだと何が何やらという感じだと思いますので、細かく説明します。

まずはセッティング図から。台の上にペリカンケースを土台代わりに設置して、その上に乳白アクリル板を置いています。被写体の盆ざるはこの乳白アクリルの上にセットします。その下手側(カメラから向かって左側)にソフトボックスを設置。この照明がキーライト(最も明るい光)となります。被写体の上手側(カメラから向かって右側)にはキーライトを反射するための白レフを配置。そして乳白アクリルの下にはアンブレラ付きのライトを上向きにセットします。

撮影セットを背後から見たところです。ソフトボックスを面光源としてやわらかい光が被写体に当たるようにしています。パプリカは表面がつるつるで光をソリッドに反射してしまうので、ストロボ直当てのような小さな光源の光だとパプリカ表面のハイライトは小さな点のようなものになってしまいます。パプリカ表面のハイライトを大きくやわらかいものにする効果を狙って面光源から光を照射しています。

乳白アクリルの下にはこの写真のように小さなアンブレラをセットしています。土台となる乳白アクリルに被写体と反対側から光を照射することで、被写体周辺に透過光があふれます。これにより、いわゆる「背景白飛ばし」の状態を作ります。

こちらは撮影セットをカメラの反対側から見たところ。こうやって見ると乳白アクリルが透過光で明るくなっているのがわかりますね。

ライティングの考察

それではいよいよ撮影です。

下手(しもて)のソフトボックスはオフの状態で、乳白アクリル下の発光したのがこちらの写真。背景が明るくなっていますが、被写体側には光がなくて逆光状態になるので真っ黒のシルエットになっています。

次に、背景のライトをオフにして、キーライトとなるソフトボックスだけ発光してみたのがこちらの写真。パプリカと盆ざるにはきれいに光がまわっていますが、背景は暗いのでグレーっぽくなっています。

そして両方のライトをオンにして撮影すると、このように仕上ります。

まとめ

食材の盆ざる写真をこういったセッティングで撮ることは稀だと思いますが、今回は「乳白アクリルを使った透過光による背景白飛ばし」のイメージをお伝えしたくてこういった記事を書いてみました。 背景白飛ばしは、背景ペーパーに表から直接光を当てる方法もありますが、今回のように背景ではなく被写体を置く台そのものを白飛ばしする場合は、乳白アクリルを使った透過光で表現した方が楽です。もし正面からの照射で台を白飛ばしにしようと思ったら被写体にも光が当たってしまうので、被写体のライティングコントロールがとても難しくなります。ということで、背景の白飛ばしをする際の選択肢の一つとして、こういった透過光を使う方法もあるということをご記憶いただければ幸いです。

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