ひと目でピンとくる 伝わる写真の撮り方

RFレンズのセレクト

はじめに

これまで使っていたEOS EFシステムの老朽化に伴いEOS Rシステムへの移行を決断した経緯は過去の記事でまとめておりますのでご覧ください。

R5と同時期に購入したレンズ

カメラボディをEOS EFからRFへ移行するにあたってレンズもRFに完全移行することを決めていました。EOS RFは純正マウントアダプタを使うことでEFレンズをEF系ボディと遜色ないレベルで使うことができます。なのでEFとRFの併用を考えているのであればEFレンズを揃えた方が両システムで併用できるので便利です。しかし今回はEF系ボディを残さず完全にRFに移行する前提です。そしてR5のボディ内手ブレ補正はRFレンズの方が高い効果が望めます。ということであるならば、中途半端にEFレンズを残さず完全にRFレンズへと移行することにしました。今回R5購入と時を同じくして購入したレンズは以下3本。

<今回購入したRFレンズ3本>

  • RF15-35mm F2.8 L IS USM
  • RF28-70mm F2 L USM
  • RF70-200mm F2.8 L IS USM

一般的に大三元レンズと呼ばれる、広角、標準、望遠の固定絞り値ズームレンズ。一般的な撮影シーンでは28-70mmと70-200mmの2本があれば80%ぐらいはカバーできてしまう圧倒的に利用頻度の高いレンズです。とはいえ広くてインパクトのある画を作るためには広角域のレンズも必要になります。

標準ズームレンズの選択肢

ということでこの3本を揃えることは既定路線だったのですが、今回唯一悩んだのは標準ズームの選択です。RFマウントには4本の標準ズームがあります。

<RFマウントの標準ズーム>

  • RF24-70mm F2.8 L IS USM
  • RF24-105mm F4 L IS USM
  • RF24-105mm F4-7.1 IS STM
  • RF28-70mm F2 L USM

このうちRF24-105mm F4-7.1は固定絞り値でないので除外。EFレンズでは24-105mm F4 Lと24-70mm F2.8 Lの両方を持っていましたが、似たような焦点距離でありながら全く性格の違うレンズで、実際の用途は全く異なりました。24-105mmはフレキシビリティに特化していて、イベント撮影など様々なシチュエーションに柔軟に対応しなければならない場面でとても重宝します。一方の24-70mmはクリエイティビティと言いますか表現力に優れたレンズで、自身のイメージを具現化するときのツールとして活躍すします。このように私自身もこの2本のレンズを現場によって使い分けていました。

RFマウントでも同じスペックの両レンズが存在するので、EF時代の感覚からいずれか選択しようと考えたいところなのですが、なんとRFマウントにはRF28-70mm F2 Lという特異なスペックを持ったレンズもラインナップされています。フルサイズで絞りF2通しズームというは極めて珍しく、知っている限りではシグマの広角ズーム24-35mm F2しか見たことありません。紹介記事などでは「単焦点レンズ4本分のスペック」との記載も見られましたが、まさに絞りF2と言えば単焦点レンズの領域。28mm、35mm、50mm、70mmでそれぞれF2の単焦点レンズがあってもおかしくないわけで、それらが1本のレンズでカバーできると考えると極めて魅力的です。でも世の中そんなに甘いことばかりではなく、メリットの影には相応のデメリットが潜んでいるわけです。何はともあれ圧倒的に大きく重いのです。

EOS RP+エクステンショングリップにRF28-70mmを装着した姿

<重量比較>

  • RF28-70mm F2 L USM:1430g
  • RF24-70mm F2.8 L IS USM:900g
  • RF70-200mm F2.8 L IS USM:1070g

冗談抜きでかなり重いです。RFマウント移行で軽量化されたとはいえ結構大きい70-200mmよりも400g近くも重いわけです。そして圧倒的に巨大。前掲の写真で15-35mmや70-200mmと比較していただくとその巨大さをイメージしていただけると思います。フィルター径が95mmもあるので、普通こんなサイズのフィルターは存在しませんので、プロテクトフィルターだけで27,000円もするほどです。こんな巨大なレンズは過去所持していた「PENTAX 6×7 SMC Takumar 55mm F3.5」以来です。

そしてもう一つのデメリットは「レンズ側手ブレ補正(IS)がついていない」という点です。EFシステムの24-70mm F2.8Lは元々手ブレ補正ISがついていないレンズでした。手ブレ補正ナシならナシで、それなりの撮影方法で安定した写真を撮れるようにするわけですが、このレンズRFに移行してから手ブレ補正つきに生まれ変わりました。そんな中、RF28-70mm F2Lは手ブレ補正ナシです。それはそれで感度の設定や撮り方の工夫でなんとかするのですが、やはり手ブレ補正はとっての便利で、その威力は強力です。なのでこのレンズが発表された当時はそんなに食指が動きませんでした。ただR5にボディ内手ブレ補正が搭載されていると発表されたのを見てパズルのピースがカチッと噛み合う音がしました。ボディ内手ブレ補正がついているカメラに装着するんだったら、RF28-70mmにレンズ側手ブレ補正がついていなくても問題ないと考えました。そんなややこしいことを色々考えた結果、標準ズームはRF28-70mm F2Lをセレクトしました。

まとめ

これでEOS Rシステムの環境が整ったわけです。既に何度かお仕事で写真を撮る機会がありましたが、これまでの機材と比べて明らかに撮影効率がアップして、アウトプットのクオリティも向上しました。撮影現場での変化は、今後あらためて別エントリで書いてみます。

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